汚れ落ちのメカニズム

 どうしてシャンプーは泡が立ったり、汚れを落としたりすることができるのでしょうか?
それにはまず、界面活性剤について説明する必要があります。

■界面活性剤とは

 水になじみやすい部分、親水基と、水にはなじみにくいが油にはなじみやすい部分、親油基とから成っています。界面活性剤には、水と油のように混じりにくいものを混ぜ合わせる働きがあります。フタのできる透明な容器と水と油を入れて振ると、振った直後は水と油が混じり合ってしまいますが、すぐに2層に分かれます。ところが、ここに界面活性剤をくわえると、水と油を交じり合ったままの状態にしておことができます。シャンプーが皮脂などの髪の毛の汚れを落とすことができるのは、油汚れと水を混じりやすくして取り出しやすくする、この界面活性剤の働きによるものです。

■洗髪の流れ

 界面活性剤は、まず親油基を髪の毛の汚れの表面に向けて集まります。界面活性剤の作用により、水だけでは入り込めない汚れや、髪の毛の隙間にシャンプー液を浸透させ、汚れを髪の毛から引き離すように持ち上げます。界面活性剤が汚れを完全に包み込み、髪の毛から引き離します。界面活性剤が汚れを包み込んでいるので、汚れは再び髪の毛にはつきません。髪の毛をすすぐと、シャンプー液とともに汚れも洗されます。


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